星になった小鳥
わたしの友達のKちゃんは、わたしと同じインコ好きです。
彼女の家にもボタンインコがたくさんいます。みんな可愛い子ばかりです。
我が家にいるボタンズの約半分は、Kちゃんの家で生まれた子たちです。
わたしたちにとって小鳥は、ペットというより良き友人であり、家族です。
それ程大切な存在です。
この前の連休初日、Kちゃんから電話がかかってきました。
Kちゃんが大事にしていたミミちゃんが、お★さまになってしまったという悲しい知らせでした。ミミちゃんはKちゃん宅のボタンズの中で、最年長の女の子でした。わたしはミミちゃんと会ったことはなかったけれど、写真を見せて貰いました。ミミちゃんはわたしの想像よりはるかに可愛い、白ボタンインコの女の子でした。若鳥にはない、やさしいおばあちゃんの顔をしていました。
ミミちゃん、この時は何かおてんばでもやらかしたのかな。アイリングが少し赤いよ笑
小鳥の死は、いつも突然やってきます。
どんなに心の準備をしていても、いざ死なれると「ああ、そうか」って、簡単に割り切れるものではないです。ましてミミちゃんはKちゃんにとって特別な、とても大きな存在でした。二人が一緒に過ごした時間はとても長かったから、思い出だってたくさんあるでしょう。それだけに、ミミちゃんを失った彼女の悲しみや喪失感は、とても深いのです。
Kちゃんの気持は、痛い程分かります。
わたしもハル子を失った時がそうでした。ハル子はわたしにとって、特別な子だったから。Kちゃんは悲しむわたしに、そしてそれ以上に、死んでしまったハル子のために、きれいなお花にメッセージを添えて送ってくれました。その花を見て、わたしは随分となぐさめられました。Kちゃんが一番、わたしの悲しみを理解してくれたのです。あのメッセージカードは、今でも大事にとってあります。
連休中からずっと、Kちゃんとミミちゃんのことが頭から離れませんでした。今のわたしに何が出来るだろうと、ずっと考えていました。Kちゃんがわたしにくれた思いやりの何分の一にも満たないけれど、今日は病院から帰宅する途中で、彼女に宛ててカードを書いて投函してきました。Kちゃんが辛くて仕方がない時に、お花も送ってあげられなくてごめんなさい。今のわたしには、Kちゃんに精一杯の言葉を送ることしか出来ませんでした。でも下手なりに、心をこめて書きました。
迷い鳥として保護されたミミちゃんを、縁あって引き取ってから10年近く、Kちゃんとミミちゃんの友情は続きました。Kちゃんが会社から帰ってくるといつも真っ先に「おかえり」と顔を出してくれたのは、ミミちゃんだったそうです。ミミちゃんはKちゃんというやさしいおねえさんに出会えて、Kちゃんの家の子になれて、本当にしあわせな一生を全うしました。
ミミちゃんが旅立つ少し前にお★さまになってしまった、ミミちゃんの旦那さんのダルちゃん。二羽はもういません。でも今は苦しみのない世界で、夫婦仲良く再会しているだろうと思います。ミミちゃんとダルちゃん、天国でも二人仲良く、しあわせに暮らしてね。そしてKおねえちゃんのことを、いつまでも見守っていてね。