世界一やさしい大ちゃん
大ちゃんは、今年の10月で13歳になりました。
嘴の下の白髪もさらに増え、ますます貫禄が出てきました。
と言いたいけれど、わたしにとっては幾つになっても可愛い子供で、時には赤ちゃん扱いもしてしまいます。大ちゃんにとってはいい迷惑でしょうが笑
老齢で見えなくなった右目だけではなく、最近は左目の視力も弱ってきました。
週末、わたしの叔母の一人が他界して、宮城や長野にいる親戚の叔父や叔母、従姉たちと久しぶりに話をする機会がありました。最後は余り苦しまずに、安らかに眠ったという話を聞いて安心したのですが、電話の後鳥部屋へ行くと、大ちゃんが真っ先にベッドから出てきて、わたしの方へ寄ってきました。目が見えないからおそらく、わたしが立てる物音を頼りにケージ内を移動しているのでしょう。間違えることもよくあります。わたしが立っている場所とは逆方向を向いて、周りをキョロキョロ見渡しています。「大ちゃん、こっちだよ」と声をかけると振り向いて、ササッとわたしの目の前まで来てくれました。
以前この日記にも書いたと思うのですが(記憶力が悪いので定かじゃないんですが 汗)、大ちゃんはわたしが悲しんでいる時、泣いている時には必ず、わたしの傍に寄って来てくれます。そしてわたしが泣き止むまで、離れずに傍にいてくれる不思議な子なのです。
「大ちゃん、バアチャン今日は泣いてないのに、どうして来てくれたの?」
「ププ、ププ」
大ちゃんはいつものように、ププっと鼻を鳴らして返事をしてくれます。
大ちゃんなりに、何かを感じ取ってくれたのかな。
動物って、人間の感情を敏感に読み取ってくれると思うんです・・って、こんな風に思うのはわたしだけかな。そんなことないですよね。動物を飼っている人ならきっと分かって貰えるでしょう笑
とにかく大ちゃん、なんて優しいの。こんなに優しい男の子は、人間界にはいないよ!笑
大ちゃんはもう飛びません。止まり木にも止まれません。
大ちゃんを抱っこして、時々窓越しに外を眺めます。大ちゃんに外の風景を見せて、春夏秋冬、話しかけています。大ちゃんは「ププ、ププ」と、鼻を鳴らして相槌を打ってくれます。
大ちゃんは今日も鳥部屋の特等席で、日差しを身体いっぱいに浴びて気持良さそう。
若鳥達は勿論可愛いけれど、歳をとる程に、大ちゃんへの愛情は深まっていきます。大ちゃんと過ごした時間の長さに比例して、愛着が増すといいますか。
わたしにとっては『世界一やさしい大ちゃん』なのです。