circaのインコ日記ヽ(^。^)ノ

インコ大好き、鳥大好き人のブログ

コムと最後まで

コムの自咬が悪化してから10日ほど経過しました。

 

昨日は自分の胸を咬み、大量出血をしたコム。午前中は獣医さんに電話で指示を仰ぎ、以前先生から貰っていた抗生物質を傷口に塗って急ぎ止血し、こたつで徹底的に保温しました。フェルト生地で即席のカラーを作り、嫌がって大暴れするコムに着けました。病院で処方されている精神安定剤は効かず、コムの苛立ちと興奮は鎮まりません。じゅくじゅくした胸元の傷を更に咬みちぎり、このまま放置すれば出血死するのは時間の問題でした。

 

この子は落ちると、覚悟を決めました。

それでも最後まで、コムの為に出来ることは全てやろうと決めました。

これは先週の写真です。クリスマスの日、コムは胸に直径2ミリくらいの穴をあけ、そこから出血しました。その時の写真です。

 

昨日のコムです。胸の傷は更に広がり、抱き上げるだけでわたしの手にも血のりがべったりつく程でした。他にも足の裏とすねにも、かなりの咬み傷があります。

 

何とか出血が止まった午後、先生に言われた通り獣医さんへ急行しました。コムの血がべったりついたフリースのタオルも、先生に見せるためにビニール袋に入れて持って行きました。「かなりの出血量ですね」と、先生も驚いていました。

 

先生に傷口の手当てをして貰って、飲み薬は更に強いステロイド内服薬に変わりました。昨夜は鳥部屋ではなくわたしの部屋へ連れてきて、わたしのこたつで保温しながらコムを寝かせました。でもカラーをつけられて興奮が更にひどくなったコムは、結局一睡もせずに水槽の中で暴れていました。ただ強いステロイド剤のおかげで、昼間あれだけぐじゅぐじゅしていた傷口の治りは、驚くほど早くなりました。抗生物質のパウダー剤も貰ってきましたが、これは傷口から皮膚を通り体内へ入ると、小鳥のような小動物には副作用のリスクが大き過ぎるので、3日に一度の割合でしか塗らないでくださいと先生に念を押されました。

 

この子はもう、そう長くはないでしょう。

なのに大嫌いなカラーを外そうと、一睡もせずに体力の限界を超えて暴れ続けています。この状態で今カラーを外すことは自殺行為だと分かりながら、わたしは今朝、コムの首からカラーを外しました。どうせ限られた命なら、ほんの少しでもこの子から精神的苦痛を取り除いてあげたいと思いました。

 

コムを抱きながら朝を過ごし、コムの吐しゃ物をティッシュで拭っては頭を撫で、なだめながらステロイド内服薬を飲ませ、好物の粟穂をあげました。

 

いつ落鳥してもおかしくない状態なのに、興奮はまだ鎮まることなく、コムは水槽の中を神経質に歩き回り、フリースのタオルを咬んでいます。タオルには500円玉くらいの穴があきました。

 

昼間ベランダに出て、コムの血のりのついたタオルを洗濯して干していたら、日差しの暖かさが心地よく感じられました。「コムにもこの暖かさを味わわせてあげたい」と思って、キャリーにコムを入れ、ベランダへ連れて行きました。ベランダに腰かけながら、二人で5分くらい日向ぼっこをしました。

膝の上にコムを乗せて話しかけました。コムは少しだけ、気持よさそうに見えました。

 

この日記を書いている今夜、コムはまだ生きています。イライラは続いていたものの、今日は結局一度も、自分の皮膚を咬みちぎることはしませんでした。奇跡的でした。

昨日から今日一日、極度の興奮が治まらなかったコムは、今夜は隣の部屋から聞こえてくるお友達の鳴き声に「ピャ、ピャ!」と反応して、その後フリースタオルに潜って眠りました。今もわたしの横で、静かに眠っています。

 

この一瞬、一瞬が、今はコムとわたしの大切な時間です。

奇跡を願わないわけではありません。望みを捨てたわけでもありません。でも自咬というのは、ましてここまでになると、正直最悪の事態を視野に入れざるを得ません。一年前の秋、カン助もこんな風に逝きました。

 

悲観し過ぎる必要はないけれど、楽観も出来ないと、獣医さんにも言われています。まだまだ予断を許さない状態です。コムと一緒に年を超せないかも知れません。でも明日もまたコムが生きていてくれるなら、この子の命がある限り、わたしは最後の瞬間までコムの傍にいます。一人ぼっちで行かせはしないよ。それが今、コムに約束出来る唯一のことです。

 

ボタンインコの自咬の現実をありのまま伝えようと思い、そしてコムの今のありのままの姿を伝えようと思い、痛々しい写真ばかりですが敢えて載せました。

明日もコムとまた、日向ぼっこが出来ますように。